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2021.06.05
根津交差点より言問(こととい)通りを谷中方面へ向かう途中に 根津界隈では老舗の中華料理店「オトメ」がある。
私が子供の頃にはもうすでに営業していたので かれこれ開業50年はくだらないと思う。
我が家でも、何かいいことがあって少し奮発するときはこのお店を利用していた。
だから私にとってはこのお店はいわゆる町中華的な気軽に行けるようなところではなく、どちらかというと本格中料理店というイメージが強かった。
何年か前にお店がリニューアルされ、きれいになったが雰囲気は昭和の頃の「あのまま」である。
今日もひとりでランチを・・・注文は「五目ソバ」で。母がいつも食べていた思い出が忘れられない。(トマト麺がネットでは有名らしい)
何よりも具だくさんが良い。海鮮、肉、野菜、かまぼこや伊達巻までが大きな麺器いっぱいに盛られる。スープはあっさり塩味。めんもほどよい食感だ。
まさに昭和の味 そのもの である。
箸袋の「根津銀座通り オトメ」の印字も時代をそのまま受け継いでいる。それでいて店内は清潔感があり、ひとつひとつのテーブルに一輪挿しが飾られていたのはとても好印象だった。
店内も女性ひとりのお客さんが目立っていた。
詳しくは聞いていないが、おそらくお店も世代交代 事業継承されているのだと思う。
昨今の谷根千界隈では、個性のある新しい飲食店が続々出店して注目を浴びているがこういう古き良きお店がしっかりと生き残り 進化しているところが下町根津の大きな強みのひとつだと思う。
新しいお店も 古いお店も ともに切磋琢磨し輝いて 共存できる町。
根津はそんな 魅力ある町であり続けてほしい と思う。