弥根千人

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2020.08.24

「最期まで在宅」。

 

先週の新聞広告で目に留まり購入した本、「最期まで在宅」(築地書館:1,800円)。早速、読ませてもらった。
今回で3版目だそうだ。

 

在宅と言っても今注目の「テレワーク」ではない。「在宅医療・介護」のはなしだ。

 

私にとっても他人事ではない。母は88歳でお蔭様で元気で一人暮らしを満喫しているが明日介護が必要になるかも知れない。そんな状況を理解しつつも対策を日々先延ばしにしている自分はアウトだと痛感している。

 

母ばかりではない。いつかは自分や妻などにも降りかかってくるリスクでもあるのだ。

 

そんな私のような介護待機者や介護とはまだまだ縁がないと思っている若い人たちにもお勧めしたい1冊だ。

 

テーマは「在宅」。いま、なぜ「在宅」なのか

「在宅ケア」を始める準備や実践。介護保険を上手に使いこなす。「医療と介護」の連携。そして平穏な看取りを迎えるために・・・とわかりやすく書かれている。とても参考になった。

 

有り難いことに、東京はこうした在宅に向けての医療や介護の体制基盤も強化されつつあるようだ。

 

そしてその背景には、希望しても特養老人ホームなどの施設に入所することは極めて難しいという「厳しい現実」があることを忘れてはならない。

 

 

とりわけ私の住む弥根千地域(文京区)では、総合病院が多数集積しているというメリットに加え「かかりつけ医」を持つことを行政が推進、地域医療への意識も高いと感じる。特に最近は医師と看護士が定期的に自宅まで来てくれる「訪問診療」や、かつ24時間体制で見守ってくれる事業者も増えてきている。

 

介護事業者も利用者が自由に選べるまでに、数が増えている。

 

その意味では、「最期まで在宅」に向けての環境はプラスの方向性でスタートしているようにも思う。まだだ道半ばだが・・・。

 

団塊の世代の人が75歳を迎える2025年頃より病院や施設のベッドも足らなくなるそうだ(2025年問題)。

そう考えると「在宅医療や介護」を真剣に考え準備していく人と、そうでない人とでは愕然たる「差」も生じてきそうだ。私の経験上、行政のバックアップも限界があるので何よりも自らの智恵と知識で準備・対応していくことが大切と感じた。

 

まずは当事者意識を持って、介護や医療の制度や「連携」のあり方について勉強し直してみよう。そしてその準備のために地域包括支援センターにでも一度相談してみるか・・・。

 

そんなことを考えさせられる一冊だった。

 

 

 

 

 

 

 

まずは「近い将来、必ず訪れるであろう親の介護」に自らの意識を強く向けていかなければならない。

いざという時に慌てることのないように・・・。