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2003年03月10日

環状3号線の50年(予算審査5日目)

 土・日を挟み、予算審査特別委員会の審議が再開しました。
今日が5日目。主に「民生費」「衛生費」「都市整備費」「資源環境費」についての審議。
 都市整備費の審査の中で、私が質問しました。
環状3号線とその計画が文京区のまちづくりに与える悪影響について・・・。

 環状3号線は昭和21年に計画された「都市計画道路」。文京区では、小日向から小石川播磨坂、白山、 向丘を経て根津そして台東区谷中へと抜ける、まさに文京区を二分・横断する道路です。

しかし、この50年間余り文京区では全く手付かずの状態。

 写真は根津神社脇の坂の上から撮影したもの。白山・向丘から延びてきた「環状3号線」は根津神社の境内をかすめ、写真の方向、 木立の先のマンションとマンションの間を抜けて、台東区谷中へと続いていきます。
 はっきり言って計画に無理がある。
 50年どころか100年たっても完成しない計画、それにその道路の必要性も全く感じられない。

 昭和55年文京区議会では、環状3号線の廃止を要望する意見書を東京都に提出しました。

環状3号線は「高架」で文京区を横断する予定になっています。住宅地の真ん中や商店街、 端的に言うと家屋の上を道路が通るようになるわけです。
従って、計画道路上の家屋や土地は、建築上の制限を受けます。3階以上は建て替えが不可。など・・・。
また、文京区が計画に反対している為、環状3号線周囲の整備計画を出すことができず、東京都と連携した「まちづくり」 が著しく遅れているという実態も表面化しています。
 
いずれにしても、その影響は大きいと言わざる得ません。

50年全く手付かずのこの計画。どう考えても実現不可能です。
その実態を、所管官庁である東京都はしっかりと現実視するべきです。

何の実質的な進展もなく50年間ものあいだ実績が出せない計画は速やかに「白紙・撤回」すべきです。そして、 住民主体のまちづくりを尊重すると共に私的財産権を尊重すべきものと思っています。

都市計画部小野計画調整課長の答弁では「現実は認めつつも、計画の撤廃は難しい。」との答弁。

どのような経緯でこのような無謀な道路計画ができたのか「不明」ですが、少なくとも「住民本意に立った計画」とはとても思えないので、 私個人としては、かっての文京区議会の意思表示同様、この計画には反対していきます。 

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