私の母校根津小学校では2年ほど前から「一日東大生」というユニークな教育活動を実践しています。3~6年生を対象に年に一度、
地元にある「東京大学」を訪問し、実際に東大の先生から講義を受けるというものです。
今年も(今日ですが・・・)130名の児童達が農学部において北原武教授の講義を受けました。私も一度経験したかったので、
学校の許可を得て参加しました。(議会の同僚である斉田宗一議員も参加されました。)いろんな意味で感動の講義だったと思います。テーマは
「もの」つくりと生命・食糧・環境。
ミクロの世界に始まりビタミン→植物→食糧→農薬→自然環境という展開で北原教授のお話は実にわかりやすく、興味深いものでした。
普段は学生相手に難解な化学の講義をされている先生ですので児童相手にどうおはなしされるのか?子供達がついていけるか若干心配でしたが、
さすがその道を極めた人は違いますね。難しい化学現象や進歩の様子などスライド等を使い、実にわかりやすく、
丁寧に説明され児童にとっても充分理解できる内容でした。特に講義の最後に教授ご自身の「人生の歩み」を語られたことは実に感動的でした。
新学習指導要領では、地域と学校の結びつきをひとつの柱にしています。
地域にある大学との連携にいち早く注目をしこうした教育活動を花開かせた、伊藤敏校長はじめ、
根津小学校の取り組みは高く評価できるものです。公立でも学校に個性や特色が求められる時代です。言い換えれば、
校長ほか教職員の知恵と工夫がその学校を評価する基準にもなるということです。単に学習や能力を引き出す教育から「どう学ぶか?
どのように生きるか?」を導く教育が求められているのだと思います。
学校の果たすべき役割はますます重要になってきました。現場の先生方には、今こそ英知を傾け「文教の府」
にふさわしい学校運営をしていただきたい。そう願っています。