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2004年09月30日

決算審査始まる。(区財政は正念場・・・)

10:00 区議会第1委員会室(写真)で決算審査特別委員会が開催。
私も委員の一人として出席しました。今日から1週間かけて昨年(平成15年度)の文京区の歳入・歳出決算が審議されます。

 私自身は予算審査より決算審査をむしろ重視しています。

予算編成は1年間の区政運営の指針として重要であることは言うまでもありませんが、あくまでも目標であり予想して設定された額 (予算額)です。

 一方決算は1年間実際に営まれた区政の結果であり、決定した額(決算額)です。 そうした施策の遂行に必要とされた経費を検証することにより、
翌年度の予算をどのように編成したらよいかとの参考にもなります。

 そのような観点から、ここ数年来文京区議会でも執行機関(区)の協力を得て決算審査を第4回定例会(11月)から第3回定例会 (9~10月)に日程を早めて、翌年の予算編成に区議会の意見が反映されるよう努めてきました。

 初日の今日は、執行機関(区)からの総括説明を受けての各会派による総括質疑。新生クラブ(戸井田委員)、共産党(高畑委員)、 公明党(飯田委員)、自民(宮崎委員)、市民(木村委員)が各会派を代表して質疑。

 終了までにはまるまる1日を費やしました。

具体的な数字や専門的な用語は省き、私なりに簡潔にポイントを列挙するならば・・・。

<歳入(収入)>
1.特別区民税は横ばい~微減。ただし収納率は23区トップ。区民の納税意識の高さと区の徴税努力の結果として高く評価。

2.基金(貯金)の取り崩しは昨年に比べ増。税収が伸び悩む昨今ではやむ終えない状況。

3.財産収入は大幅増。原町資材置き場や宮城県宿舎跡地を一部民間に売却した結果。

<歳出(支出)>
1.人件費が増。職員の給与費はやや減、しかし退職手当が30人分増加。
今後、団塊の世代の退職に伴いより増大が予測されるか?

2.児童扶養手当や生活保護費は増。これもやはり景気の影響か?

3.起債の償還(借金の返済)減税補てん債などの借金の返済は今がピーク。今後は減少傾向に・・・。

4.社会保障関係経費(国民健康保険や介護保険)への繰り出し金は増加傾向に。国保や介護保険制度は保険料で維持されるべきもので、 税を投入されなければ維持できないという現実は好ましくない。今後の改革は急務。


○税収は伸び悩む、人件費や借金返済は増加の一途。従って、新たな需要に対応するための予算は狭まれる・・・財政の硬直化が伺えます。 ちなみにやや専門的になりますが、財政の硬直化を示すものさしの一つに「経常収支比率」とい指数があります。一般的に健全・ 適正とされる水準は70~80%
です。文京区の場合は89.7%。硬直化が進んでいる証です。

 そんな状況を省みるならば、行革の断行は急務。また、民間の手法を取り入れた新公共経営による一層の効率的財政運営も必要。 今日の質疑の過程においてはそうした煙山区長の区政運営に批判の声もありましたが、私は正しい方向性だと認識しています。

 今が正念場です・・・。

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