今日、近所に住む高齢者の方が事務所にお寄りになり、ある相談を受けました。
その方は今年90歳、今も元気に高齢者クラブのリーダーとして活躍されています。
相談の用件はその方が受給されている「軍人恩給」について・・・。
本籍地である茨城県の福祉課から、恩給支給を加算増額するので申請書を提出してほしいとの事。
突然のことであると同時に、申請書には郵便局受給口座の記入欄もあり、最近流行の「オレオレ詐欺」の一種では・・・? と警戒されたらしいのです。
90歳とは思えぬほどにとても聡明な方です。敬服いたしました。
私が早速、送られてきた書類を点検、茨城県に問い合わせてみたところ、正しい通知文書であることが判明。 その場で書類を整え茨城県へ返送。
たいそう喜んでいただきました。
写真は「恩給証書」。了解をいただいて1枚撮らせていただきました。
これは余談になりますが、その場に居合わせた母からこんな話を聞きました。
実は私の父も軍人で戦時中は憲兵としてインドネシアに駐屯、終戦と同時に捕虜となりクアラルンプールで5年間を過ごしました。
帰国後しばらくたってから軍人恩給の申請をしたそうですが「捕虜生活」を送った確固たる証拠がないということで支給は認められず・・・。
証人となってもらうべく共に捕虜生活を送った戦友を探し、四国まで出向いていったそうですがやはり見つからず、結局恩給は諦めることに・・
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そんな恩給が突然「支給決定」されるとの通知が届いたのが、父が亡くなってしばらくたってからのこと。
なぜ突然にそのようなことになったのかは母も記憶していないようですが、結果として母が遺族恩給の受給者となりました。 しかも遡及して支給されたため、まとまった金額が入ったようです。
「お陰で、あなたの大学の費用が賄えた」とポツリつぶやいていました。
そんな話を聞いたのは初めてだったので、なんだか感慨深い思いでいます。
まさに天からの置き土産だったのでしょうか・・・・(苦笑)。