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2003年07月23日

守り、育み、伝える使命が。(高村 規 写真展)

 文京区千駄木在住、高村 規(たかむら ただし) 氏の写真展が文京シビックセンター1階のギャラリーにて開催されています。

 規氏(写真)は、日本を代表する彫刻家高村光雲氏のお孫さんであり、詩人高村光太郎氏の甥子さんでもあります。高村家は、 文京区駒込町(当時、現在は千駄木5丁目)に居を構え、その芸術活動を開花させました。
高村 規氏は、今現在もその地に住み光雲・光太郎の文化的遺産を伝えるべく、写真家としてその普及活動に努めていらっしゃいます。

 今回の写真展では祖父光雲氏の作品を自らの手で撮影されたものを展示、訪れた方々に多くの感動を与えています。
世界的な評価を受けた「老猿」や西郷隆盛・楠正成・聖徳太子像など実物が眼前に迫るような写真に目を奪われるほど・・・。
遺伝子を受け継ぎ、尊い文化的遺産を継承・伝承していこうとする規氏の気概がうかがわれます。

「光雲の作品は手元にはほとんど残っていません。当時は光雲も芸術家として食べていくは厳しくて、 作った作品はすべて生活の糧となりましたよ。でもなんとか、1・2点は私が自力で買い戻しましたが・・・。」
「伯父光太郎は、長男であるにもかかわらず家督を譲り自由奔放な生き方を貫きました。でも私にとってはごくごく普通のおじさんで、 芸術家臭さを感じさせることがなかった・・・。」と規氏は語ります。

 光雲氏は彫刻家、光太郎氏は詩人、そして規氏は写真家としてそれぞれ自らの道を歩んでいます。そこには「親の七光りはダメ。 自らの力で夢を切り開け。」という高村家を貫く生き様を感じました。

 高村 規写真展は、7月30日まで文京シビックセンター1階、ギャラリーにて開催中。

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