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2006年09月04日

伯母からの手紙。(私への戒めのことば・・・)

 母方の伯母から一通の封書が母を通じて送られてきました。

 封筒の中に入っていたのは戦国時代の武将・北条早雲がつくったとされる「北条家家訓」。伯母は母方の血統か実に達筆です。(写真)

 したためられていた「北条家の家訓」とは以下の通りです。

 拝みをする事、身の行い也、只、心を直(す)ぐにやはらかに持、正直、憲法にして上たるをば敬ひ、下たるをば憐み、 有るをば有るとし、無きをば無きとし、有りのままなる心持、仏意、冥慮にもかなふと見えたり、 たとひ祈らずとも此の心持あらば神明の加護之有べし。祈るとも心曲がらば天道に放され申さんと慎むべし。

 宗教心を持つこと。正直で穏やかな心を持つこと。先輩を敬い後輩を育てること。 卑屈や傲慢な心を持たず身の丈にあった生き方をしていくこと。
こうした心構えを持っていくことが人生を生き抜いていくためにとても大切なことである。

 そうしたありのままの心持で自らの人生を前向きに進んでいけばきっと誰かが認めてくれる。そして助けてくれる。単なる神頼みは駄目。

 そんな風に私なりに解釈しました。

 思えば現在(いま)のすさんだこの世の中に欠けていることばかりです。と同時に伯母の私に対しての戒めの言葉なのでしょう。

 ちなみに母方の祖父は台東区浅草橋生まれ。老舗筆問屋の二代目で財にも恵まれ地域でも注目の人だったそうです。 20代で町会長になり若くして浅草区議会議員にも立候補した経歴もあったのですが晩年は夢を果たせず無念の日々であったとも聞いています。

 「政治を志す」という遺伝子ではきっと私は母方の血を引いたのでしょう。

 この「北条家家訓」は人のために尽くし、その代弁者として働く者の使命を伯母が自らの経験のもとに甥たる私に戒めた・・・ そんな意味深いことばなのだと私なりに理解しています。

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