午前中、調べることがあって図書館へ。写真は「?外記念図書館」この図書館は明治の文豪、 森?外の居住地跡を昭和25年に文京区が購入、同37年に図書館と記念館を併設した「鴎外記念図書館」として開館したものです。
鴎外はその住まいを「観潮楼」(カンチョウロウ)と名づけました。その当時2階からは海が眺められたことがその名の由縁。
調べもののを終えた後、久しぶりに記念館をひとまわり。?外ゆかりの数々の品々、書簡や写真など文学愛好家、 とりわけ?外ファンにはたまらない陳列の宝庫。その継承の拠点となっています。
私も中学時代、?外外の本はずいぶん読みました。きっかけは中学校時代国語の先生の薦めで・・・。当時私の担任だったその先生は、
授業中突然私達を外へ連れ出しました。何事だろうと後を追った私達が行き着いた先がここ「観潮楼」?外記念図書館。そこで、
?外の生涯とその作品についての話を聞きました。今でもはっきりと覚えています。
そして教室に戻った後、一冊の?外の本を紹介してくれた。「高瀬舟」という本でした。それが?外と私との出会い。
当時13歳の多感なわたしでした。それ以来?外の本はずいぶん読んだし、クラスメート達もそうだった。
そのこととの関連性があるかどうかはわかりませんが、そのクラスメートうちの一人は現在、
吉本ばななという名でベストセラーを続出させています。またもう一人のクラスメートは文京区の図書館の職員として働き日々、
子供達に素敵な本の紹介をしています。
良き本との出会いの大切さを感じます・・・。
議会の中では、「図書館の蔵書はもっと増やすべき、そして学校の図書室も充実をしなきゃいけない。」との意見もあるけれど、
本を増やしたからといってそれが読まれるとは限らない。大事なことはいい本とどう出会うか?
特に子供達にどういい本と出会えるようなきっかけを作ってあげれれるか?
そうしたソフトの面での取り組みが重要だし、必要なのだと思っています。
文豪の町ぶんきょう。この資源を充分に活かし「区民と良き本や文化との出会い」
を繋げる役割をしっかりと果たしていってもらいたいと願っています。